伊藤ヒロ 
遺言書
遺言書というものは、自筆でなければならないが、
僕はあえてこの場で、書き留めておきたいと思ったので、
この場をお借りして、書いておこうと思う。
以前も書いたが『縁起でもない話』だが、
日本人は縁起でもない話と言って、
こういった話を避け過ぎだと思う。
しかし、僕はあえてここに書いておこうと思う。
下記は、僕が彼女より先に
この世を去った場合の想定で書いてあるが、
できれば一緒に逝きたいのだが、
色々な役所の手続きや
片付けもあるので、
本来ならば、彼女が先にこの世を去り、
その半年後に僕が逝くのが理想だ。
遺言者伊藤嘉浩は、次のとおり遺言する。
一.遺言者は、妻伊藤真奈美（昭和39年1月3日生）に所有する全財産を相続させる。
一.遺言者の葬式は家族葬で行う。
一.遺言者を火葬した後、すべてのお骨を遺言者の想い出のある場所に散骨すること。
一.妻はあの世に行ってもどんなことがあっても必ず会うという約束を守る事。
一.妻は来生も必ず一緒になるという約束を守る事。
一,クリスタルボウルを奏でる時に僕の場所を作る事。
一.LPLの片隅に必ず僕の場所を作る事。
令和元年9月14日
名古屋市中村区
遺言者 伊藤嘉浩（昭和39年１月8日生）
だからと言って、僕が数年で死ぬわけではないので、ご安心を。
でも、こういったことを大事に思う。
僕の父も亡くなる前に
自筆の手紙を僕に残してくれたことは
本当に嬉しかった。
だから僕は人に喜ぶことを提供して行くこと
自らが喜びながら
いろんなことをを提供していきたいと思う。
この手紙をもらった時はまだ父は生きていて、元気な時だった。
その時にこの手紙を読んでも全く、感動もしなかったし、
なにも感じなかったし、
『はぁ。。』見たいに思っていた。
しかし実際に父が亡くなり、よ~く見て見ると、
涙が止まらなかった。
小さい頃、仕事を早めに切り上げ、
新幹線を見に連れていってもらったこと。
キャッチボールをしたこと。
めっちゃ忙しいクリスマスの日に
欲しいものを買って
そっと枕元に置いてくれたこと。
その他たくさん愛があった。
そんな沢山、愛あることをしてもらったのに
無かったようにしていたのは、
どこのどいつだ！！！！
そう、僕自身だ！！！
父の悪い所ばかりフォーカスしがちだったが
いなくなると初めてわかることがあった。
とんでもない父で、
母と僕と姉に迷惑をかけた父だったが、
僕たちのことを本当に愛していたんだと。。。
この手紙から僕は感じ、
どこかで、必ず父も母も
応援してくれてるんだなぁと思います。
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