レオ君と共にタイのプラムヴィレッジへ

投稿日 2020年1月19日
著者伊藤ヒロ
カテゴリー猫

僕たちは
レオ君がこんな状態になることを知らずに、
1２月下旬にタイのプラムヴィレッジに行く予定を組んでいた。

まずプラムヴィレッジって
どうゆうところなのか説明したいと思う。

プラムヴィレッジとは、
ベトナム戦争に参加した旧軍人のための奉仕活動、
瞑想のためのリトリート、
さらに瞑想、マインドフルネス、
平和に関する数多くの著作で知られている、
ティク・ナット・ハンの拠点であり、
僧侶、尼僧、一般の在家修行者たちのために開かれた仏教共同体だ。

現在ではベトナム、日本などのアジアをはじめ、
ヨーロッパ諸国、イスラム教の人など、
200人以上のブラザー、シスターと呼ばれる
僧侶、尼僧が暮らす、仏教僧院だ。

このプラムヴィレッジは、
宗教、宗派を超えたリトリート（瞑想会）参加者を迎えている。

今回のリトリートには１６カ国の人々が
このプラムヴィレッジのリトリートに参加。

年間を通して多くの人がプラム・ヴィレッジで
マインドフルネスを実践するところでもあるのだ。

いわば、
『本物のマインドフルネス』を
体験でき、学べるところでもあるのだ。

しかし、12月の初旬から中旬にかけて、
レオ君の状況を考えると、
プラムヴィレッジに、
行くことはできないと、
半分以上は諦めていた。

しかし、レオ君が22日に亡くなり、
航空チケットは彼女が、24日の朝発で、
僕は25日の昼発の便だった。
残念だが、24日にレオ君は火葬することを決めたので、
24日に出発は無理なので、彼女のチケットは破棄し、
新しく25日の僕と一緒の便を予約しようとしたのだが、
すでに満席で、朝の便ならまだ空きがあったので、
そのチケットを予約したのだ。

もちろん、行かないと思っていたので、
旅の準備も全くしておらず、
レオ君の火葬が終わり、
24日の夜から僕らは準備をしたのだった。
そして彼女からの提案で
クリスタルボウルを
プラムヴィレッジへ
10個持って行こうと
いうことになった。

そして僕と25日に、
別々の便でタイに向かったのだ。
彼女は朝発、僕は昼発。
タイの空港の近くのホテルを予約をし、
そのホテルで待ち合わせをした。

レオ君はいつも僕たちが仕事で出張している時は
留守番をしてくれていて、
今考えると、寂しかったのかもしれない。
出張から帰ってくるとレオ君は、
いつも声を枯らしていた。
寂しくって毎回、泣きじゃくっていたのだろう。
でも今回は、タイへ連れて行きたいと思った。
一緒にレオ君と旅をすることにした。
多分、この旅も一緒に行きたいって
レオ君が望んでいたのかも。。。。
これでいつでもどこでも一緒に行けるよ。

実は火葬した際に小さな瓶を持って行って、
その小さな瓶にもお骨を入れさせていただいていたので、
レオ君はどこにでも連れて行くことができるのだ。
もちろん写真も添えて。。。

そしてタイに到着し、彼女と合流し、
翌朝、プラムヴィレッジに向かったのだった。
空港からプラムヴィレッジまでは車で、4時間ほどかかった。

プラムヴィレッジに到着し、
一歩その地に踏み入れた感覚は
今でも忘れられない。
本当に別世界のエネルギーだった。
そこはまさに天国そのものだったのかもしれない。